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ブルックリンの南側の閑静な住宅地パークスロープとキャロルガーデンの間にあるゴワナス運河。その周りを囲むゴワナス地区は、元は工場や倉庫地帯でしたが、今はアイスクリーム屋さん、パン屋さん、シーフードレストラン、雑貨屋さんなど、規模は小さいけれど、個性的なショップが点在する、これからが楽しみな地区。周りには大きなビルがなく、小さなタウンハウスが下町のような風情を作っています。どの店も、女性好みの可愛らしさがあって、気楽なひとり歩きにもオススメ。今回は、なかでも一番人気のピエロギのお店Baba's Pierogiesをメインにご紹介します。

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日本の水餃子や焼き餃子によく似ているピエロギってどんな味?

海外で暮らしていると、時々無性に日本の味が恋しくなります。それは高級料理とかじゃなくて、もっと庶民的な味。例えば、お好み焼きだったり、カレーパンだったり、たい焼きだったり(どれも粉ものですね)。日本ならささっと買いに行けても、海外ではなかなか手に入らない、普通のお惣菜やおやつたちです。

ある日、近所に住む日本人の友だちに「餃子屋さんの餃子が食べたいね」ってボヤいたところ「日本の餃子じゃないけど「Baba's Pierogies」っていうピエロギのお店が近くにあるわよ」と言われました。ピエロギはポーランドの家庭料理って聞いたことがあります。水餃子と焼き餃子にとてもよく似ていて、トラディショナルな具はマッシュドポテト。そのお店はには、トラッドなピエロギのほかに、野菜やいろんな具入りがあるのよと聞いて、いたたまれなくなって、早速出かけました。

Baba's Pierogiesの店内。壁のメニューには、ピエロギのオーダーの仕方も書いてありました。

わたしが頼んだのはザワークラウト入りピエロギ。爪楊枝の旗がかわいい。5個で8ドル50セント。日本の感覚では高い?ニューヨークの感覚では、安くはないけど高くもない、です。

半分に切ってみると、中には自家製のザワークラウトがたっぷり入っています。程よい酸味が効いていて、皮もモッチモチでおいしい!

こちらは焼き餃子風。中身はトラディショナルなマッシュドポテト。薄っすらチーズ味で、これも美味。5個食べ終わる頃にはお腹がいっぱい。添えてあるのはサワークリーム。

中身はこんな風。とってもクリーミーなマッシュドポテトが入っています。

具は全部で9種類。旗のアイデアが本当にかわいいなぁ。

Baba's Pierogiesの由来 スロバキア出身のおばあちゃんとの暮らしから

オーナーは若いカップル、ヘレナとロバート。ヘレナに「Baba's Pierogies」の由来を聞きました。

オーナーのロバートとヘレナ。ヘレナの頭にはbabushuka(バブーシュカ)が。これはスロバキアの女性のトレードマークだそう。二人はともにブルックリン生まれ。近所で育ちながら、5年前にローカルなアイリッシュバーで初めて出会ったそう。

「ピエロギってポーランドの名物なんでしょう?」と尋ねると「わたしの家族の出身は、ポーランドとスロバキアの国境近くの町。町の人たちみんなが、ピエロギはわたしたちの町の定番料理!って思ってる」とヘレナ。

親戚を頼りに、子どもを連れてブルックリンに1969年に移住したヘレナのおばあちゃん夫婦と子どもたち。今でも移住した最初の家で暮らしていて、一階がおばあちゃん、2階はヘレナの家族の住まい。ヘレナが小さい頃から、金曜日になると、一階のキッチンから、ピエロギのいい香りがして、おばあちゃんが作る脇から、熱々のピエロギを食べて育ったそう。

数年前、同じ出身地の両親を持つロバートと出会い(当時ボブはシェフ、ヘレナは幼稚園の先生でした)、サイドビジネスとして、ふたりのアパートでおばあちゃんのレシピをもとにピエロギのケータリングをスタートしたところ、好評過ぎて(あまりに忙しくて)「もうこれ以上は続けていかれない」とロバートはヘレナに言いました。「ああ、それも仕方がないな」とヘレナ。でも、ロバートは続けてこう言ったそうです。「やめるんじゃなくて、物件を探そうよ!」って。

程なくして、ゴワナスにいい物件を見つけたふたり。条件はよかったけれど、キッチンの設備もなく、かなり痛んでいたので、改装は想像以上に大変な作業だったそうですが、2年前に晴れて「Baba's Pierogies(おばあちゃんのピエロギという意味)はオープンしました。オープニングの日は、家族総出で店を手伝ってくれたそう。もちろんBabaも来てくれました。

壁には、スロバキアを示す地図(グリーン)と、家族写真が。

店のルーツでもあるスロバキアの女性達の写真。この中にBabaもいます!

「Baba's pierogies」のピエロギのドウ(皮)は、おばあちゃんのレシピ。どんなに忙しくても、ピエロギの作り置きはせず(冷凍はもってのほか!)、オーダーが入ってから、朝作ったドウを伸ばし、型をくり抜いて、同じく朝仕込んでおいた具を包んで、お湯にくぐらすか油で揚げて、出来たてをお客さんのテーブルに出すことにこだわっているヘレナとボブ。何故なら、それはおばあちゃんがずっと守ってきたことだからです。

マッシュドポテト以外の具はボブが発案者。お店を切り盛りするメンバーの中には、ヘレナのお母さんも、もちろんBabaも入っています。家族の伝統を守りながら、新しい息吹を注ぐ「Baba's pierogies」。そして、それを支える家族。とても素敵だなぁと思いました。

民族衣装を着た若い頃のBaba(左) とお母さん(ヘレナのひいおばあちゃん)。

「毎週金曜日はおばあちゃんのピエロギの日」

ヘレナの祖父母が、ヘレナのお母さんを連れてブルックリンのサンセットパークという地区に移住して以来、毎週金曜日はいつもピエロギの日。宗教上、金曜日はお肉を食べてはいけない日で、マッシュドポテトにチーズを混ぜたピエロギが金曜日のご馳走です。ご健在のおばあちゃんは、今も毎週金曜日に、自宅のキッチンで家族のために、ピエロギを作っているそうです。
そんな幼少期の思い出が孫のビジネスにつながって、おばあちゃんも喜んでくれているそう。

1980年代にブルックリンの自宅のキッチンでピエロギの具になるマッシュポテトを作っているBabaの姿。現在89歳になるBaba。お店が忙しい時はいつも手伝いに来てくれるそう。ニューヨークのおばあちゃんたちって、情に厚くてたくましい人が多いです。Babaもそんな女性のひとりなんですね。

これはティーンエイジャーだった頃のヘレナのお母さんの写真。ヘレナと雰囲気が似ている?Baba's Perogiesの強力メンバーだそう。

店舗情報 -information-

Baba's Pierogies (ババズピエロギ)

295 3rd Ave, Brooklyn, NY 11215
(718) 222-0777
babasbk.com
火〜土 11:30AM–10PM
日 11:30AM–9PM

「Baba's Pierogies」があるゴワナス地区ってどんなところ?

ブルックリンの南側の閑静な住宅地パークスロープとキャロルガーデンの間にあるゴワナスは、元は工場や倉庫地帯でした。ゴワナス運河が流れていて、その汚染がひどかったために、長いこと開発が遅れていましたが、最近になって、再開発がはじまり、ホールフーズが出来て、今は注目の地域に。おいしいパン屋や、レストラン、バーなど、近頃では雑貨屋さんもオープンしました。

低い建物が多いゴワナス地区。この日は夏休みの子どもたちとすれ違いました。

Baba's Pierogiesの近所にある魅力的なお店たち

アイスクリームショップ Ample Hills Creamery

素材にこだわったここのアイスクリームは子どもにも大人にも大人気。ガラス越しにアイスクリームの製造風景も見学できます。


Ample Hill Creamery (アンプル ヒル ムリーマリー)ゴワナス店 /
623 Vanderbilt Ave, Brooklyn, NY 11238
(347) 240-3926
https://www.amplehills.com
月〜木 12AM-11PM
土・日 12PM-12AM

シーフードレストラン LITTLENECK

ビーチタウンをイメージした内装が可愛らしい店内。ロブスターロールや生牡蠣が(個人的には)オススメのシーフードの店。アメリカでは牡蠣は一年中食べられて、日本と比べると小粒でさっぱり味。ここの牡蠣はいつも新鮮で種類も豊富。

LITTLENECK (リトルネック)ゴワナス店 /
288 3rd Ave, Brooklyn, NY 11215
(718) 522-1921
https://littleneckbrooklyn.com

火曜定休
月・水・木 5PM–10PM
金 5PM–11PM
土 10AM–11PM
日 10AM–10PM

パンがおいしいと大評判のRUNNER & STONE

ブルックリンの中でも評判の高いパン屋とレストランの融合店。朝のクロワッサンがとても美味しい。パンのテイクアウトももちろんできます。

RUNNER & STONE(ランナー&ストーン)直営店
285 3rd Ave, Brooklyn, NY 11215
(718) 576-3360
runnerandstone.com

日 9AM–9PM
月・火・水・木 7:30AM–10PM
金 7:30AM–11PM
土 8AM–11PM

ラッピング用品やかわいい雑貨が並ぶ Knot & Bow

ギフトになりそうな小物やアクセサリー、絵本、ラッピンググッズなど、気の利いた雑貨が揃うお店。値段も手頃なものが多く、つい何か買いたくなってしまいます。

Knot & Bow(ノット&ボウ)
253 3rd Ave, Brooklyn, NY 11215
(718) 855-5393
knotandbow.com
日〜月 11AM–6PM

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