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「森の図書室」渋谷・本と人をつなぐ隠れ家のようなカフェ 大人のための読書時間がここにある

渋谷駅から徒歩10分。道玄坂に面したビルの3階にそのカフェはあります。本が読めるカフェ「森の図書室」。中の様子が全く見えない扉とインターホン、そして表札のような「森」という文字。この謎めいた扉の奥には、大人が読書にひたり自分らしい時間を過ごすことができる、本の世界が広がっていました。

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好きな本を片手に、読書にひたる大人時間

スマホやパソコンでたくさんの情報が手に入ることから、本を以前ほど読まなくなったという人も多いことでしょう。また、忙しさから本を手にする時間がないという人も。ところが、読書にはストレス解消の効果があるということをご存知ですか?

イギリス・サセックス大学のデイビット・ルイス博士の実験によると、読書はストレスを68%も減少させる効果があるというのです。ルイス博士は「脳内で本のストーリーを理解し、登場人物に共感することが大切」と述べています。つまり、読書でストレスを解消して心を落ち着かせるためには、「どのような内容の本を読むのか」ではなく、いかに「本の世界に没頭できるか」が重要と言えます。

好きなときにふらりと立ち寄ることができる都会の「図書室」

本の世界に没頭できる場所—。それが今回ご紹介する「森の図書室」です。場所は東京の渋谷。ビルの3階にある店舗へはインターホンを押して入店。出迎えてくれたのはスタッフではなく、なんと、「本」でした。

まるで隠し扉のようなその向こうに広がっているのは壁一面の本、本、本。図書館のような緊張感はなく、BGMが流れています。本がなければ心地よいカフェのようですが……。

「本を読みたいけれど、自分で買うとなるといつの間にか増えてしまい、収納場所に困ってしまう、図書館は早くに閉まる、そんな読書欲を満たす場を提供しているのが「森の図書室」です」

そう話してくださったのは店長の工藤祥崇さん。仕事帰りにふらりと立ち寄ることができる都会の「図書室」は、わずか1カ月でクラウドファンディングによる資金調達人数の日本新記録(2014年5月)となる1737人から953万円を集め、同年7月にオープン。本を読む場所とはいえ一般的なそれとは違い、私語厳禁や飲食禁止ではないのが森の図書室の面白いところ。

「図書館のような堅苦しさはなく、自由に過ごしてもらいたいから食事やドリンク、夜はアルコールも提供しています。座った席にたまたま本があって、なんとなく手に取って見たら新しい発見があるかもしれない。そんな感覚で利用いただけたら嬉しいですね」

グラスを片手に本を読む、ゆっくりとページをめくり、本の世界に没頭する。これぞ大人の時間。図書室なのにお酒が飲める……。なんて素敵なのでしょう!

メニュー名さえも、本を手に取るきっかけに

そもそもオープンのきっかけは、オーナーである森氏(だから森の図書室なんだ!)が、お酒を飲みながら本を読めるところがあるといいな、おしゃべりも飲食もできたらいいな、と思ったことにあるといいます。「図書館」ではなく、あえて「図書室」としたのは、友だちの部屋に遊びに行ったときのように、気軽にくつろげる空間をつくりたいという思いからとのこと。友だちの本棚でたまたま面白そうな本を見つけて、「これ貸して」という感覚で本を手に取ってもらうことが森の図書室のコンセプトです。

メニューを見ると、本にちなんだ料理が!「パパの好きなキッシュ(600円)」は、梨木香歩著の「西の魔女が死んだ」にちなんだもの。ドリンクメニューも太宰治著の「人間失格」や森見登美彦著の「夜は短し歩けよ乙女」に登場する昔懐かしい「電気ブラン(700円)」など、心憎い演出が。

「メニュー名が目次のようになっていて、ページに飛ぶと、そのメニューに関連した本と、その紹介文のような、短いエッセイが載っています。もしその本を読んだことがなくても、これをみてちょっと読んでみようかと思ってもらえるかもしれない。本を手に取るきっかけになればと思っています」

ランチタイムには、バルミューダーで焼き上げたトースト(600円)を日替わりで味わうこともできますよ。

あえて、ジャンルにはこだわらない、カテゴリー分けもしない

友達の家に遊びに行って、面白そうな本を読み始めたり、貸し借りしたり。そんな経験のある人は多いはず。そんな「偶然の本との出会い」を楽しんでもらうため、森の図書室にある本は基本的にランダムに並べられています。小説の間にエッセイがあったり、絵本があったり、ノンフィクションがあったり。作者もバラバラ。そんな「雑多感」は、なんだか読書好きの誰かの部屋みたい。

本は一部を除き、貸し出すことも可能。その場合は本の価格をデポジットとして預かり、返却時に返金されます。期限は最長で1ヶ月。詳しくはスタッフに問い合わせを。

本と人を繋ぐ、さまざまな仕掛け

カウンターやテーブルの所々に置かれているメモ用紙。実はこれ、読んだ本の感想を自由に書くためのもの。書いた感想は掲示板に貼ることができます。感想文のように仰々しくもなく、はたまた批評でもない小さなメモなら、友だちに「これ、面白かったよ」と薦める感覚で書くことができますね。

「本を読むことは家でもできるけれど、ここに来る価値は、スタッフと本の話をしてみたり、本を通して誰かと繋がることだと思うんです」

確かに、本を読むきっかけは、誰かに薦められて読むことが多いような気がします。森の図書室では会員になると、「自分が好きな一冊」を本棚に置くことができる特典も。その本を誰かが手にして、同じように好きな一冊になってくれたら……。見知らぬ誰かとはいえ、なんだか嬉しい気分になりますね。

それぞれが気ままに、過ごし方はあなた次第

「図書室」というだけあり、読書好きだけが集う場所かと思いきや、決してそうではないというのも森の図書室ならでは。

「必ずしも、本を読みまれる方ばかりではありません。1杯飲んで帰る人もいれば、1日で3冊読んでいく人もいたり、さまざまです。カップルや友だち同士で来られる方も多いですね。使い方は人それぞれでいいと思っています」

木のぬくもりと本の気配が心地よく感じられる店内の奥には、靴を脱いでくつろぐことができるソファスペースも。リビングでくつろいでるかのような錯覚を覚えるほどの心地よさです。

ドア一枚の向こうにある渋谷の喧騒がウソのような空間は、ともすれば、大人の隠れ家のよう。

忙しい大人たちがくつろげる森の図書室に、遊びに行ってみませんか?そこにはきっと「本」という素晴らしい出会いが待っているはずです。

参考:(The Telegraph「Reading 'can help reduce stress」)

店舗情報 -information-

森の図書室
住所:東京都渋谷区円山町5-3 萩原ビル3F
電話:03-6455-0629
営業時間:平日/11:00~17:00、18:00〜24:00
金土祝前日/18:00~26:00
定休日:不定休
URL: http://morinotosyoshitsu.com

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