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良き日本茶を作り続けて300年、京都の老舗「丸久小山園」。抹茶のロールケーキで宇治茶の美味しさに目覚める

日本人なら一度は憧れる特別な場所「京都」。まぶしいほどの新緑で彩られる山々に街が包まれる5月は、日本茶の一大産地・宇治市で新茶が収穫される時期。街のあちこちで「新茶」の看板を目にすることができます。「うるわしの手土産」シリーズの今回は、創業300年の老舗「丸久小山園」のカフェでいただく抹茶のロールケーキと、供されるお茶から見えてきたストーリーをお届けします。老舗のお茶屋ならではの抹茶スイーツは、手土産にもできる特別な味です(完全予約制)。

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茶道の聖地で花開いた”茶の本当の味”を求めて

“盆地”の市内を囲う大文字山や北の奥座敷・鞍馬山……まぶしいほどの新緑で彩られる山々に街が包まれる今の時分は、日本茶の一大産地・宇治市で新茶が収穫される時期。街のあちこちで「新茶」の看板を目にすることができます。

千利休をはじめとする茶道が大きく発展したこの地において、日本茶の存在は特別なもの。抹茶はもちろん玉露に煎茶、番茶、ほうじ茶まで、和菓子とともに甘味処で味わえるだけでなく、日本茶の専門店でも気軽に楽しめます。何気なく訪れた先で供されたお茶が、今までにないほどに美味しかった――そんな経験をさせてくれる店が、実は創業300年、400年もの老舗中の老舗だった、という裏話をあちこちで耳にするのも、千年の都らしいエピソードと言えるでしょう。今回ご紹介するお店も、京都を代表する専門店の一つです。

「品質を第一に」作り続けてきた 老舗が届ける抹茶の味

日本茶の製造卸を務める丸久小山園は、元禄年間(1688年~1704年)、宇治茶の名産地・宇治小倉の地に誕生しました。以後「品質本位の茶づくり」を命題とし、代々宇治茶の伝統を守り続けています。特に抹茶は上質な新芽を揉まずに製造し、柔らかな葉だけを石臼でひいて仕上げる手の込みよう。新芽の収穫を毎年5月に限定することで、冬から春にかけて増す茶葉の旨みを贅沢に使います。粉末にするための石臼びきは、1時間あたり40グラムが製造できるようにスピードを調整。これ以上速度を速めると摩擦熱が発生して品質が落ちてしまうのだそう。

このようにして完成する抹茶は、同店が運営する市内・西洞院の茶房「元庵」でぜひ。店は「京都らしい空間で良いものを食べてほしい」という思いから、かつて呉服が営まれていたという築100年の町家を改装したもの。床の間や土壁などの名残が、昔ながらの日本の風情を感じさせます。

お薄でいただく抹茶の濃厚な甘み、ロールケーキで味わう抹茶の美味しさ

やや照明を落とした落ち着きのある店内奥の喫茶スペースでは、和菓子などのスイーツと好みのお茶が用意されています。中でもひときわ目を惹くのが、粉糖の白と抹茶の緑のストライプがスタイリッシュな「抹茶のロールケーキ」。単品でもオーダーできますが、茶の老舗で茶を飲まないのは無粋というもの。ここは同店自慢の抹茶「雅(みやび)の院」と合わせていただくのがおすすめです。

おうす仕立ての抹茶は、目にも優しいまろやかな緑色。一口すすると、まるで玉露のようにとろりとした甘みとわずかに感じる苦味が舌を包み込み、のどへするりと落ちていきます。さらに鼻に抜ける清々しいまでの茶葉の香りが、余韻までも美しく演出。

方や抹茶を練り込んだ生地でクリームを包み込んだ「抹茶のロールケーキ」は、中央に濃厚な抹茶クリームがたっぷり。濃茶のように鮮やかな緑色と濃厚な茶葉の味わいと香り、穏やかな渋味が凝縮したクリームが、ふわふわの生地とあいまって、まさに「抹茶を味わうための」ケーキと言えます。

茶の製造元だからこそ、抹茶の配合とグレードにこだわったスイーツを

このケーキは同店をオープンする際に、看板商品になるものをと開発されました。当時は抹茶の配合量やグレードを選ぶために大変苦労をされたそう。というのも、抹茶はまろやかさが良しとされるため、グレードが高ければ高いほどケーキで使う乳製品に味わいが負けてしまうのだとか。かといって一般的な製菓用ではイメージする味とは異なるため、しっかりと抹茶の美味しさが感じられ、かつ主張しすぎない配合とグレードを厳選。結果、クリームや生地の味わいに負けない、抹茶本来の美味しさが感じられるケーキが完成しました。

抹茶のロールケーキは土産用もご用意。ただし2日前までの完全予約制のうえ、店頭での引き取りに限定されているのでご注意を。少々煩わしさを感じてしまうかもしれませんが、このケーキを味わってしまったら、本当に美味しいと思える抹茶の味を求めて、あるいは「あの人に食べてもらいたい。抹茶の本当の美味しさを知ってもらいたい」と、遠出してでも足を運んでしまいたくなるに違いありません。

良きものを選び、味わうことの大切さ

品質ありきの製品づくりを重んじてきた丸久小山園のように、暮らしの中で良きものを選び、味わうこと。そんな丁寧な暮らし方を、同店での抹茶選びから始めてみてはいかがでしょうか。

店舗情報 -information-

店名:丸久小山園 西洞院店 茶房「元庵」
住所:京都市中京区西洞院通御池下ル西側
電話:075-223-0909
営業時間:9:30~18:00
茶房 10:30~17:00(L.O)
定休日:水休(祝の場合営業)、正月三が日
料金:抹茶のロールケーキセット1200円(喫茶メニュー)
抹茶のロールケーキ2862円(2日前までに要予約、西洞院店での引きとりのみ)
販売店:西洞院店 茶房「元庵」
詳細は公式HPで確認を。

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