春キャベツの特徴って?
春キャベツの葉は、巻きがふんわりとしてゆるやか。葉と葉の間にすき間がないくらいかたく巻いている冬キャベツに比べると、葉に含まれる水分も多く、やわらかくてみずみずしい食感が持ち味です。
見た目や食感が違えば、向いている料理も違います。冬キャベツはロールキャベツや炒め物など火を通す料理に向いていますが、春キャベツなら、絶対に生! 葉のやわらかさとみずみずしさが最高のアクセントです。
キャベツの優れた健康効果
キャベツには健康維持に欠かせない栄養成分がバランスよく含まれています。
注目したいのは、疲労回復や風邪予防、美肌に効果を発揮するビタミンCをはじめ、歯や骨を丈夫にし、イライラを抑制するカルシウム、血液や骨の形成に欠かせないビタミンKの含有量が多いこと。そして、胃の粘膜を保護する働きのあるビタミンUを含んでいることです。火を通さなければ、これらの栄養成分を損なうことなく摂取できます。
ちなみにビタミンUはキャベツから発見された栄養成分で、別名「キャベジン」。市販の胃腸薬としても知られているキャベジンは、実はキャベツ由来です。
新鮮な春キャベツの選び方
店頭に並んだ春キャベツ、買うときには次のポイントをチェックして、新鮮なものを選びましょう。
・ポイント1:葉の巻きがゆるいもの。
・ポイント2:外側の葉につやがあり、グリーンが鮮やかなもの。
・ポイント3:芯の切り口が小さく(500円玉くらい)、変色したり割れたりしていないもの。
・ポイント4:カットしてある場合は断面が盛り上がっていないもの。
盛り上がっているものは、カットしてから時間が経っていると考えられます。
簡単!おいしい!春キャベツのとっておきレシピ
生で食べたい春キャベツ。その個性を生かしたレシピをご紹介します。「安かったので、まるごと1個買った」というときには、保存が効くザワークラウトをぜひ。常備菜として、もう一品のおかずに重宝です。
サラダ感覚で食べたい!塩もみ春キャベツ
春キャベツのみずみずしさを生かした浅漬け風のメニューです。
<材料>2人分
・キャベツの葉(2~3枚)
・大葉(1~2枚)
・塩(小さじ1/3程度)
<作り方>
1.キャベツを2cm角くらいのザク切りにする。
2.大葉は細切りにする。
3.1と2、塩をボウルに入れて、手でもむ。
4.出てきた水分をしぼって器に盛って出来上がり。
<アレンジ>
大葉の代わりに薄切りにしたキュウリ、千切りにしたショウガ少々を入れてもOK。
乳酸菌の効果がプラス!お手軽ザワークラウト
ドイツのキャベツの漬け物、ザワークラウト。冷蔵庫で4~5日保存できるので、常備菜にも。ホットドッグやトーストサンドでもおいしくいただけます。
<材料>
・キャベツ(1/2個)
★赤唐辛子(1/2本)
★水(100cc)
★塩(小さじ2)
★コショウ(少々)
★ローリエ(1枚)
★あればキャラウェイシード(少々)
<作り方>
1.キャベツを短冊形(太めの千切り)に切る。
2.赤唐辛子の種を取り、★の材料と合わせて保存袋に入れる。
3.保存袋にキャベツを入れ、袋の上からよくもんで調味液をなじませる。
4.密閉してひと晩おく。
5.出てきた水分を捨て、袋の中の空気を抜きながら密閉し、室温で2日ほど置けば出来上がり。
<アドバイス>
酸っぱさは、乳酸発酵によるもの。胃酸に負けずに腸まで届き、腸内環境を整えてくれる植物性乳酸菌がたっぷりと含まれています。植物性乳酸菌は、免疫力アップにも効果があるとか。火を通していないので、ビタミンCをはじめとしたキャベツの栄養も、たっぷりです。
キャラウェイシードは、スパイス売り場に置いてあります。
大胆にいただく!焼き春キャベツ
巻きのやわらかい春キャベツだからこその一品です。軽く焼くだけなので食感はそのまま。目先を変えたいときに、ぜひお試しあれ。
<材料>2人分
・キャベツ(1/4個)
・ニンニク(1かけ)
・オリーブ油(少々)
<作り方>
1.キャベツはくし形に2等分する。
2.ニンニクは薄切りにする。
3.フライパンにニンニクとオリーブ油を入れて熱する。
4.香りが立ったらキャベツを入れ、両面にこんがりと焦げ目がつくまで焼いたら出来上がり。マヨネーズやドレッシングなど、好みの味つけでどうぞ。
<アレンジ>
フランクフルトやベーコン、目玉焼きを添えれば、メインも兼ねたおかずになります。
一年のうちこの時期だけ!生のおいしさを存分に楽しみましょう
旬の野菜はそれだけでもおいしさ満点ですが、どうせ食べるなら、うんとおいしくいただきたいもの。春キャベツは、ぜひ火を通さずに、できるだけ生の状態で食卓に出してみてください。季節の味のとりこになること、間違いなしです。